Race Result


2016 年 アジアロードレース選手権

ラウンド グランプリ名 決勝日 予選 決勝 ランキング

マレーシア

ヒート 1

4/1.2  7 位   2 位  3 位  

マレーシア

ヒート 2

5 位

タイランド

ヒート 1

5/7.8 3 位   1 位  3 位  

タイランド

ヒート 2

 4 位

鈴鹿

ヒート1

  6/4.5 7位 3位  1位  

 鈴鹿

ヒート2

2位 

インドネシア

ヒート1 

8/6.7     5位 4位  1位  

インドネシア

ヒート2 

4位 

 インド

ヒート1

10/1.2     8位 6位  1位  

 インド

ヒート2

7位 

 タイランド

ヒート1

  12/3.4   8位  8位 2位  

 タイランド

ヒート2

 DNF

Race Report


AARC Round1 マレーシア


アジア選手権R.1 SS600クラス

マレーシア・ジョホールサーキット

予選 8位(1分31秒745)

RACE1:2位

RACE2:5位

 

アジアロードレース選手権(ARRC)SS600クラ スで4年目のシーズンを迎えた小山。

ARRCは、 2016年からスリックタイヤとなり、足回りのセット アップが一つのカギとなる。前週に行われた事前 テストから仕様違いのサスペンションを持ち込み、 ソフトタイヤで決勝を走ることを想定しマシンを仕 上げて行った。

開幕戦の舞台となった常夏の国、 マレーシア・ジョホールは、初めて走るサーキット。 レイアウトは好きな方だが、路面がスリッピーで特 殊な部分があるだけに、経験豊富なマレーシア人 ライダーのアズラン選手やザクワン選手は安定し た速さを見せていた。小山も決して負けてはな かったが、初日のプラクティス2で攻め過ぎてしま いフロントから転倒。幸いケガはなかったが、マシンはダメージを受けてしまっていた。チームは素 早くマシンを突貫で修復。これを受けて小山は、 プラクティス3に出て行くと自己ベストを更新する 走りでトップタイムをマーク。その勢いのまま予選 に突入したかったが、他のライダーのマークに遭 い思うようにタイムを出せずに8番手に甘んじてし まう。それでもアベレージタイムは、よく自信を 持ってレース1に臨んだ。

   好スタートを見せた小山は、すぐに2番手に上 がるとトップを走るアズラン選手をマーク。ライバ ルの走りを分析し、パッシングポイントを決めて行 く。そしてレース終盤に入るとトップ争いは、アズ ラン選手との一騎打ちとなって行く。小山は、勝 負をしかけようとしていたが、残り2周でマシンに 問題が発生してしまい、一気にアズラン選手に引 き離されてしまい無念の2位。

   レース2でも優勝を狙って行きたいところだった が、レース1で発生した問題が直りきっておらず、 厳しい展開となる。しかし、問題をカバーする走り で周回を重ね、最終的に5位でフィニッシュしたのだった。

本人のコメント

「去年の最終戦から事前テストまで600ccのマシンには乗っ ていませんでしたが、シーズンオフは、トライアルを始めトレー ニングを重ねていたので身体の状態はバッチリでした。今シー ズンは、みんな速く差がないので、少し気を抜いたら、すぐに 下位に沈んでしまうので負けないようにしたいですね。次戦 は、しっかり対策を施してベストを尽くして行きます。今年も応 援よろしくお願いいたします」


本人のコメント

「皆さん、お待たせしました。ようやく勝つことができまし た。シーズン序盤で勝つことができれば、チャンピオンシッ プを戦えると思っていました。前回もいい手応えは、ありましたが、ちょっとしたトラブルが出てしまっていました。今回 は、走り出しから調子もよく、チームの頑張りのおかげもありレース1で勝つことができました。次戦の鈴鹿でも、いい 走りをして勝てるように頑張ります」

AARC Round2 タイランド


アジア選手権R.2 SS600クラス

チャンインターナショナルサーキット

予選3位(1分39秒887)

RACE1:優勝

RACE2:4位

 

ついに手に入れた“勝利”の称号

 

アジアロードレース選手権(ARRC)は、シリーズ第2戦 をタイ・チャンインターナショナルサーキットで迎えた。こ のコースは、過去、表彰台に何度も立っており、決して 相性は悪くないが、ストレートスピードで苦労してきた。 その問題を克服するために、様々なアプローチを行って きたが、今シーズンは、その差を詰めるためのファクターがそろってきていた。大きかったのがテレメトリーエンジニアとして加入した大木崇行氏の存在だった。細かい エンジンセットと、それに合うサスペンションセットをすばやく進めて行くことができたのは、大木氏自身も全日本 ライダーとして現役で走っている経験から来るものだ。 タイ、今が一番暑い時期であり、気温は40度、路面 温度は62度という酷暑の中でのレースとなった。そんな 厳しいコンディションながらシーズンオフから自転車で 持久力をつけるトレーニングに励んできた小山は、体調 万全で迎えていただけに、ライディングに集中できる状 態で初日から臨めていた。

  初日は、3本のプラクティスが行われ、セッション毎に セットを詰めて行く。前戦のマレーシアとは、全く違うキャラクターのサーキットだけに事前にセッティングの方向性をチームと話し合い、そのセットがいい方向に進んでいた。予選でもソフトタイヤを履き、目標にしていた1分 39秒台に入れ3番手とフロントロウを確保した。  

そして迎えたレース1。オープニングラップの4コーナー でトップに出た小山は、常にレースを引っ張る走りを見 せる。ライバルに抜かれても、すぐに抜き返して行く。これは前に出て水温が上がらないようにしてエンジンがタレないようにする作戦だった。その通りにレースは運び、 最後の勝負どころを抑えた小山は、念願のアジア初優 勝を参戦4年目にして達成した。   

レース2は、路面コンディションがよくなり全体的にタイムも上がって来ていた。その中で、序盤に接触があり 大きく遅れてしまう。追い上げるが2度コースアウトする 苦しい展開。しかし、終盤に周りがペースダウンする中、 小山はペースアップ。最終ラップにファステストラップを マークする走りで3位のライダーの背後まで迫り4位で フィニッシュ。連勝はできなかったが、次戦、鈴鹿ラウンドにつながるレース2となった。

 


AARC Round3 鈴鹿


アジア選手権R.2 SS600クラス日本 三重県・鈴鹿サーキット 

6月4日(土)  予選7番手(2分12秒876)                    RACE1:3位  晴れ 路面:ドライ      

5日(日) RACE2:2位  雨のち曇 路面:ドライ

 

冷静に戦いポイントリーダーに立つ
 

シリーズ第3戦の舞台は、三重県・鈴鹿サーキット今 回の2レースを終えれば、ちょうどシーズンは折り返しと なる。ホームラウンドとなるだけに、通常の海外ラウンド ではできないほどの大量のメニューを用意。初日に3本 あるプラクティスをフルに使い仕様違いのフロントフォー クを試し、リアサスペンションのバネレートを固めにした り、車高を変えたり、足回りのセットを試して行く。

その 結果を受け、よくなるだろうと思ったセットで土曜日の公 式予選に臨むが、それが思いの外よくなく、ピットに戻っ てはコースに出て、ピットに戻ることを繰り返しているうち に時間がなくなって行く。

結局プラクティス3のセットに 戻し、残り3分というところでピットアウト。チェッカーが出る30秒前にコントロールラインを通過し、アタックラップ に入る。各セクターで自己ベストを更新していく小山 だったが、130Rでスローダウンしているライダーに引っ かかってしまい2分12秒876で7番手。たらればだが、 引っかかってなければフロントロウに並べたはずだろう。

   土曜日の夕方に行われたレース1。3列目から好ス タートを切った小山は、トップグループにつけ様子を伺っ ていた。すると5周目の最終コーナーで転倒したマシン が炎上するアクシデントが発生し、レースは中断され る。

4周終了時のタイム(パート1)と、残り5周で行われ るパート2の合算タイムで争われることになった。

小山 は、このことを把握していたが、知らないライダーも多く、5周の超スプリントレースは激しいバトルとなった。小 山は、最後に勝つのは難しくても最低限表彰台には上 がるポジションにいようと冷静に周回を重ねる。そして パート2は4番手でゴール。合算では狙い通り3位となり 表彰台に上がる結果となった。    

 レース1を終え、やはりフロントフォークは元に戻すこ とにしたが、日曜日朝のウォームアップは雨となり、結果的にぶっつけ本番で臨むことなったが、この変更がす ごくいい方向に行ったのだった。

迎えたレース2。トップ2 台が抜け出す中、小山は、周回数を考えタイヤをセーブ しながらセカンドグループにつけていた。そのうち、トップ とのが縮まり、レース終盤にはトップ争いは4台に絞ら れる。残り3周となったシケインでデチャ選手が転倒し、 トップに立った高橋選手が逃げる。これを小山は最後ま で追って行く。

高橋選手の後ろでゴールすればランキン グトップに立つことができると、ここでも冷静に判断し、0 秒781差の2位でゴールした。

本人のコメント

「今回の鈴鹿ラウンドでは、シャーラム、ブリラムとセットアッ プしてきたマシンをさらに進化させるためにいろいろ試すこ とができたことは後半戦に向けて、すごくよかったと思いま す。難しいレースでしたが冷静に戦えましたし、結果的にラ ンキングトップでシーズンを折り返せるので、このまま集中 力を切らさずに後半戦に挑みたいと思っています。今回も 多くの応援、ありがとうございました」


本人のコメント

「最後のスティントは、体力的にはハードなトレーニングを 日頃からしているので全く問題ありませんでした。ただ指の マメがつぶれてしまい、それが痛かったですが何とか20位 でチェッカーフラッグを受けることができてよかったです。 黒岩総監督、上田監督を始め、チームの皆さんと一緒に鈴 鹿8耐を戦えてよかったです。応援してくださった皆さん、 ありがとうございました」

”コカコーラ ゼロ”     鈴鹿8時間耐久ロードレース 第39回大会

三重県 鈴鹿サーキット(1周=5.821km) 予選:20番手(タイム:2分10秒591) 決勝:20位 天候:7月28日(木)晴れ 路面:ドライ          7月29日(金)晴れ 路面:ドライ         

7月30日(土)薄曇り 路面:ドライ         

7月31日(日)快晴 路面:ドライ  観客動員数(4日間合計):124,000人

90分連続走行でシード権を勝ち取る

 

今年も多くの観客を集めて鈴鹿8時間耐久ロード レースが開催された。昨年、鈴鹿8耐に初出場した 小山は、2年連続で参戦することになり、7月の公 開合同テストからチームに合流した。チームは、グ ランプリ時代にマネジメントでお世話になった上田 昇氏率いるTEAM FRONTIER。チームとしても、昨 年に続き2年目の参戦となっており、今年はライダ ーを一新。昨年リタイアしていたため、今年は、鈴 鹿8耐への出場権を獲得しなければならず、鈴鹿8 耐の優勝経験のある徳留和樹選手を招集。 200kmのセミ耐久で争われた全日本第2戦鈴鹿 2&4レースに出場するが、出場権を獲ることができ ず、ラストチャンスとなる鈴鹿サンデー第2戦選抜 レースに出場。ここで何とか出場権を確保し、よう やく鈴鹿8耐へのエントリーを勝ち取っていた。    マシンは徳留選手が仕上げて来ていたが、まず は、その状態を確認。エンジン、マッピング、足回り のセッティングを確認し、レースウイークに少しでも 楽になるようにセットアップを続けた。しかしテスト では、第3ライダーとして加わった山田誓己選手が アクシデントで鎖骨を骨折してしまう。最悪2人で 走らなければならない状況だったが、岩田悟選手 がレースウイークから加入することになった。    レースウイークは、天候に恵まれ全てドライコンデ ィション。暑さも例年より厳しくなかったが、木曜か ら日に日に暑くなって行き決勝日が一番暑い一日 となった。その状況に合わせてマシンをアジャストし マシンに乗っていない岩田選手が多めに周回しマ シンに慣れてもらった。木曜日に小山は2分10秒9 をマーク。事前テストでも2分10秒5を記録してお り、公式予選では、2分09秒台を狙っていた。  公式予選、小山は第3ライダー枠で出走。1回目 に2分11秒986をマークし12番手につけると、2回 目には、2分10秒591とタイムを縮めるが、周りも タイムを詰め20番手となった。    決勝日も快晴となり路面温度は50度を超える。 朝のウォームアップ走行を終え、車体にトラブルが 見つかるが、スタートまでに修復できグリッドに並ん だ。スタートライダーは徳留選手が担当。スタート で、やや出遅れてしまい29番手でオープニングラ ップを終え、その後、追い上げて行く。19番手まで ポジションを上げ23周目に1回目のピットイン。2番 手には岩田選手が出て行くと、いいペースで周回を 重ねる。一時は14番手まで浮上し、小山にバトン タッチ。燃費が予想以上によかったため、1回ピット を減らす作戦も考えられたが、燃料ランプが点滅し てしまいマージンを取り、予定通り8回ピットに作戦 を戻すことにした。途中トラブルもあり6分ほどピット で足止めとなり、後方から速いチームが追い上げて 来ていた。ポジションは20番手前後と、チームとし ては、来年のシード権が取れる20位以内に何とし ても入っておきたいところだった。そしてラスト1時 間半を小山がぶっ通しで走る作戦を決断。小山も、 チームの期待に応え90分間連続走行を敢行。見 事20位でチェッカーフラッグを受け、来年の鈴鹿8 耐の出場権を確保したのだった。

 


AARC Round4インドネシア

2016 アジアロードレース選手権

第4戦インドネシア セントゥールサーキット SS600クラス

8月6日(土)予選5番手(1分29秒977)                  

  RACE1:4位  晴れ 路面:ドライ       

7日(日) RACE2:4位 晴れ 路面:ドライ

 

ステディな展開でランクトップをキープ

 

鈴鹿8耐を終えた小山は、火曜日朝のフライトで インドネシアに飛んだ。アジアロードレース選手権第 4戦インドネシアラウンドの行われるセントゥール サーキットは、路面がつぎはぎだらけで地元勢しか 分からないライン取りがある。今回もサーキットに到 着すると、ホームストレートの路面の補修工事の 真っ最中。走行の始まる前日に行われるとは信じら れないことだが、路面の状況を歩いて確認する。暑 さは、意外に厳しくなく、鈴鹿に比べて湿度が低く、 朝晩は、涼しいくらいだった。    レースウイーク初日は、1000ccからの乗り換え を意識しながら、路面やマシンのコンディションを チェック。フリープラクティス1は、8番手だったが、 フリープラクティス2で7番手と走る度にタイムを縮 めていた。タイヤチョイスもほぼ決まり、決勝に向け たセットアップだけを考えてマシンを仕上げていた。  公式予選は、1分29秒台に入れ5番手。セカンドロ ウと、まずまずのポジション。その後、土曜日に行わ れたレース1。スタートをうまく決めた小山は3番手 で1コーナーに進入。トップグループにつけながら レース終盤にユディス選手が転倒。前に出ようと勝 負どころを探っていたが、思いの外リアタイヤのグ リップを失ってしまい4位でゴール。レース後にタイ ヤをチェックすると、リアタイヤの内圧が上がってい た。それが原因で思っていたよりも摩耗が激しかっ たようだ。   日曜日のレース2は、リアタイヤの内圧を改善して 臨んだ。ここでも好スタートを見せた小山は、3番に 上がるとトップグループでレースを展開。レース終 盤にトップのライダーが逃げ、4台での2位争いとな る。4台1列に並んでいくブレーキング合戦など激し いバトルを最後まで戦い抜き4位でゴール。表彰台 には上がれなかったが、地元勢の速いインドネシア ラウンドでトップ争いをできたことは、大きな収穫と なった。ポイントでは、ザクワン選手に並ばれたもの の、トップをキープ。残り2戦4レースも全力で戦う 構えだ。

 

本人のコメント

「地元勢は、サーキットをよく知っているので、そこをどう崩 していけるかが課題でしたがリスクの高いサーキットです し、少し無理をすれば転倒してしまうのでタイトル争いのこ とを考えながら走っていました。ポイント差は詰められまし たが、まだ同ポイントですから、鈴鹿での貯金が効いてい る感じですね。残り2戦4レースは、勝ちだけを目指して走 るだけです」


 本人のコメント

「勝ちを狙ってインド入りしましたが、いきなりのアクシデント に、その目標も修正しなくてはなりませんでした。レース1 は、ザクワン選手がペナルティでピットに入ったことも分かっ ていたので、できる限り前でゴールするために最善を尽くし ました。レース2も同様です。7ポイント差をつけることがで きましたが、ないに等しいので、最終戦は勝つことだけを考 えて挑みます!」

AARC Round5 インド

2016 アジアロードレース選手権第5戦インド ブッダインターナショナルサーキット SS600クラス 10月1日(土)予選8番手(1分56秒816)                    RACE1:6位  晴れ 路面:ドライ        2日(日) RACE2:7位 晴れ 路面:ドライ

アクシデントを乗り越えて築いたリード

 

アジアロードレース選手権第5戦がインド・ブッダイ ンターナショナルサーキットで行われた。初開催と なるコースは、4輪のF1を2011年から3回開催し ただけに、最新の設備に、コースの安全性も高い。 高速コーナーも多く、アップダウンもあり、ストレート も長い豪快なレイアウトだ。同ポイントのランキング トップで迎えた小山にとっては、今回のレースを、ど う戦うかによって最終戦の戦い方が決まってくる。   だが、いきなりアクシデントに見舞われてしまう。こ れからコースを覚えようとコースインして2周目の1 コーナーで他車に追突されてしまう。左の骨盤を直 撃され、マシンから放り出された小山は、全身を強 打。それでも何とかピットに戻り2本目の走行に臨 んだ。メカニックも大破したマシンを必死に修復。 完全に修復仕切れていなかったが、とにかくコース を覚え、マシンの基本セットを決めることが先決だ とコースに出て行く。3本目でようやく普通に走れる 状態になったが、2本は無駄したようなものだった。   土曜日は、身体の痛みが悪化。痛み止めを飲み、 座薬を入れて予選に出走。マシンセットを詰め、最 後にアタックし8番手タイムをマーク。そして束の間 のインターバルを挟みレース1のスタートを迎える。 だがオープニングラップの最終コーナーでアクシデ ントが発生し赤旗中断。レースは仕切り直しとなり、 3周減算の13周で争われた。スタートを決めた小 山は、5番手につけていたが、1コーナーで他車に 押し出されてしまい10番手辺りまでポジションを落 としてしまう。そこから追い上げて行き、レース終盤 には4位争いの集団に加わり6位でゴール。タイトル を争うザクワン選手がペナルティを受け14位となっ ていたため、ポイントをリードすることに成功した。   日曜日に行われたレース2も痛みをこらえながら ベストを尽くし3位争いを展開。前にタイトルを争う ザクワン選手がおり、最終ラップに仕掛けることも考 えたが、リスクが多く、そのまま7位でゴール。イン ドラウンドを終え7ポイントのアドバンテージを築くこ とに成功。次戦、タイで行われる最終戦でタイトル 獲りに挑む。


AARC Round6 タイランド

2016 アジアロードレース選手権第6戦タイ チャンインターナショナルサーキット  SS600クラス

12月2日(金) 予選8番手(1分39秒506) 

3日(土) RACE1:8位  晴れ 路面:ドライ        

4日(日) RACE2:DNF 晴れ 路面:ドライ

シリーズランキング:2位

あと一歩届かなかったタイトル

 

2016年シーズン最後の戦いの舞台は、タイ・チャ ンインターナショナルサーキット。

第2戦レース1で は初優勝を達成しているコースだが、タイトルを争 うザクワン選手も第2戦のレース2で勝っている。他 のライバルも速いだけに、小山は、7ポイントという アドバンテージは、ないものと考えていた。

木曜から始まったレースウイーク。前戦では、いき なり追突されるアクシデントがあったが、今回は順 調にマシンを確認し、ペースを上げて行くことがで き4番手とまずまずのポジションにつけていた。穏や かに終わった初日に対し金曜午前中のFP3にはシ フタートラブルが発生し、思うように周回できなかっ た。それでもマシンの状態はよく、公式予選では、 攻めの走りを見せる。しかし、その走りが限界を超 えてしまい転倒。身体もマシンも軽傷だったため、 すぐにピットに戻りマシンを修復。再びコースインし 自己ベストを更新する1分39秒506をマーク。周り もタイムを上げたため8番手となったが、その差は 僅か。ザクワン選手も隣の7番手につけていた。

そして土曜に行われたレース1では、ザクワン選 手を含む集団でのバトルを展開。

最終ラップの Hondaコーナーで集団の前に出るが、最終コー ナーでザクワン選手にかわされ8位でゴール。ポイ ント差は、1だけ縮まり6ポイント差で最終決戦とな るレース2を迎える。

   朝のウォームアップ走行では、コースイン直後に マシントラブルが発生! 1周もまともに走ることがで きなかったが、戻って来たマシンを確認し、原因は 明らかだったため気持ちを切り換えて小山は、レー スに集中した。スタートは、まずまずで10番手につ ける。2周目には、ザクワン選手が9番手に順位を 落とすと、小山の目の前に現れる。小山は、ザクワ ン選手の走りを確認。無理をせずに、このままゴー ルすればよかったのだが勝利の女神は微笑まな かった。

運命の8周目、最終コーナーを立ち上がっ た小山は、明らかに失速。そのまま3コーナーまで 行ったところでエンジンが止まり、マシンを降りたの だった…。

 

 

本人のコメント

「これもレースですね。チャンピオンを獲得することは、でき ませんでしたがチームは、精一杯やってくれていましたし、 僕もベストを尽くしましたから、やり切ったという気持ちは、 大きいです。レースは、負けたら終わりじゃなく、辞めたら終 わりだと僕は思っています。また来年も這い上がって行きま す。今シーズンも応援してくださったスポンサーの皆さん、 ファンの方々、本当にありがとうございました」