Race Result


2018 年 アジアロードレース選手権

ラウンド    グランプリ名 決勝日 予選 決勝 ランキング

タイランド

ヒート 1

3/3,4

 6 位  

7 位  5 位  

タイランド

ヒート 2

4 位

オーストラリア

ヒート 1

4/21,22

5位 

キャンセル 11 位 

オーストラリア

ヒート 2

DNF

鈴鹿

ヒート1

  6/2,3

 12位 7位 

 8位

 鈴鹿

ヒート2

10位 

インド

ヒート1 

8/4,5

2位    5位 4位  

インド

ヒート2 

 2位

 インドネシア

ヒート1

10/13,14

     

 インドネイア

ヒート2

 

 タイランド

ヒート1

  12/1,2      

 タイランド

ヒート2

 

 


Race Report

AARC Round1 タイ


新チームで開幕した2018年シーズン

例年より1カ月も早く開幕戦を迎えたアジア ロードレース選手権(ARRC)。2018年シーズン は、MuSASHi Boon Siew HondaよりSS600クラス に2年振りに参戦することになった。レースウ イークの火、水曜に事前テストが行われ、小山 は、ここで久しぶりに600ccをライディング。ま ずはチームメイトのザクワンのセットで走り始 めるものの、ライディングスタイルの違いから か全く合わない。600でショーワのサスペション を使うのも初めてだったことからチームと話し 合いながら試行錯誤を続けて行った。テスト2日 目には転倒もあり、最終セッションを走れな かったが、現状を確認する上では、ポジティブ な事前テストとなっていた。

ウイークに入っても暑い日が続いた。それま でのデータをもとに、走る毎にマシンのフィー リングはよくなっていたが、周りも速く中間層 のレベルアップは著しいものがあった。公式予 選では、1分29秒250と自己ベストを更新するも のの9番手で3列目とレベルの高さを痛感。それ でもアベレージには自信があり、マシンは、ま だまだノビしろがあることは分かっていた。

土曜日に行われたレース1。小山は、好スター トを決めるがオープニングラップの混戦に飲ま れてしまい7番手で2周目に突入。一時は、10番 手までポジションを落としてしまうが、セカン ドグループのトップでゴールするという目標を 立てると、その通りに7位でフィニッシュした。

レース2に向けては、レース1が始まる前に試 したいセットがあり、その方向をチョイス。日 曜日のウォームアップで確認し、表彰台は厳し くともトップグループでレースができる手応え を感じていた。そしてレース2でも好スタートを 決めた小山だったが、またも集団に飲み込まれ てしまう。そこから、いいフィーリングで走れ ていたが、目の前でバトルを繰り広げる2台を抜 きあぐねていた間にトップグループに離されて しまう。2台をかわしペースを上げると単独走行 となり、トップと同じペースで周回。ラスト ラップのアクシデントもあり、ポジションを上 げて5位でチェッカーフラッグを受けたのだっ た。

2018 アジアロードレース選手権第1戦タイ

チャンインターナショナルサーキット SS600クラス

3月3日(土)予選9番手(1分39秒250)

RACE1:7位 晴れ 路面:ドライ

4日(日) RACE2:5位 晴れ 路面:ドライ

小山知良 コメント

昨年はAP250、今年からはSS600へ参戦を始めました。事前テストが初乗りで、毎セッション違う仕様で走行を繰り返し、よりよいセッティングを出そうと努力しました。それはレースウイークも変わらず、多くのトライを試したレースウイークとなりました。マシンの乗り換えもありましたが、これまでとサスペンションメーカーが変わったこともあり、その特性を理解しながらの走行でした。250ccと600ccのライディングはまったく違うので、それを踏まえながら、一から積み上げていかなければなりませんでした。それでも、僕の要望にチームは応えてくれ、素晴らしいスタッフと仕事ができることが分かり、とてもうれしく思っています。結果は望んだものではありませんが、初戦としては納得しています。タイトル獲得に向けていいスタートが切れました。今回の経験を活かして次戦ではさらに上を目指します。

 




2018 アジアロードレース選手権第2戦

オーストラリア ベンドモータースポーツパーク SS600クラス 4月21日(土)予選:5番手(1分57秒063)

RACE1:キャンセル 晴れ 路面:ドライ

22日(日) RACE2:DNF 晴れ 路面:ドライ

小山知良 コメント

風の強いコンディションの中でのレースになりました。強風を経験しているライダーが少ないことで、レース1ではアクシデントに巻き込まれてしまいました。1コーナーまで5速にいれ、そこから90度に曲がるコーナーという難しいレイアウトもあり、1周目の1コーナーに2番手で入ろうとしたら、止まりきれないライダーに追突されてしまいました。レース2もヤマハ勢に逃げられまいとリスクを覚悟で追いかけましたが、転倒してしまい結果を残すことができませんでした。予選でも、タイヤウォーマートラブルで、タイムアタックのタイミングを逃してしまうなど、アクシデントが重なってしまうレースになりましたが、身体へのダメージはないですし、ここでは、サスペンションセッティングがとてもよく決まったことなど、プラスの要素もありました。それを、次の鈴鹿戦に生かしたいと思います。

AARC Round2 オーストラリア


気持ちを切り換え前進あるのみ

アジアロードレース選手権(ARRC)第2戦 オーストラリアが行われた。コースは初開催と なるベンドモータースポーツパーク。まだ工事 が終わっていない新サーキットだ。中・高速 コーナーがあり、ブラインドコーナーもアップ ダウンもあるヨーロッパ風なレイアウト。カン トもあり難しいこともあるが、芝生を貼る予定 の部分が、まだ赤土のままで風にあおられコー スに入ってくるのが厄介だった。

今回は、木曜日からフリープラクティスが始 まった。まずはエンジンの慣らしから始めコー スを覚えて行く。慣らしが終わったところで コースに出て行こうとするが赤旗が提示され、 そのままセッション終了となってしまう。開幕 戦である程度サスセットが決まっていたことも あり、走りながらコースに合わせてアジャス ト。全体的にタイヤのもちが悪く、急きょミ ディアムハードが出て来たが予選、決勝に向け てハードタイヤをキープしておきたいところ だった。

金曜日に行われた公式予選。予定通りハード タイヤを選択し、コースに出て行くと、いい フィーリングで走ることができていた。最初の アタックでリーダーボードのトップに立ち、し ばらくポジションをキープしていた。セッショ ン終盤にタイヤを変えて最後のアタックを行お うとしたが、フロントのタイヤウォーマーが壊 れていたことが判明。そのままアタックしても リスクもあったし、2列目までに並べればいいと いう判断で、そのまま予選を終え5番手となる。

マシンの状態は上々だったこともあり自信を 持ってレースに臨んだのだが...。レース1は、ス タート直後の多重クラッシュに巻き込まれリタ イア。左手人差し指の先を骨折し、爪が剥がれ たが迷うことなくレース2に出走。レース2でも 好スタートを見せるものの他車と接触しそうに なってポジションダウン。トップが逃げそう だったため、早めに前に出ようと仕掛けて行っ たが最終コーナー立ち上がりでハイサイド転倒 と悔しい結果に。レース1がアクシデントもあり キャンセルとなったことが、小山にとっては不 幸中の幸いとなった。



AARC Round3 鈴鹿


母国ラウンドで予想以上の苦戦

アジアロードレース選手権第3戦が三重県・鈴 鹿サーキットで行われた。小山にとってホームラ ウンド、過去には何度も表彰台に上がっている知 り尽くしたコースでもあるだけに、ここでいい結果 を出しておきたいところだった。レースウイーク は、3日間とも好天に恵まれ絶好のレース日和と なったのだが...。

初日は、いつも通り3本のフリープラクティスが あり、マシンセットを進めて行くが、路面コンディ ションのためなのか、グリップがよくなく、全体的 にタイムが出ていなかったが、小山も、周り以上 にタイムが出ず、何をやってもいい感触を得られ ていなかった。初日を終えた時点でチームと予 選に向けてフィーリングのよかった前戦の仕様に 戻すか話し合うが、そのままの流れで進めること にしていた。しかし、公式予選では、思うようにタ イムを縮めることができず12番手と後方グリッド となってしまう。

予選の結果を受け、このまま戦っても厳しい状 況であることは分かっていたため、一か八かの 賭けだったが、オーストラリアのセットでレース1 を戦うことに決めた。タイヤもレース周回数が昨 年に比べ2周減っていたこともあり、ソフトタイヤ をチョイス。一つでも上位でゴールするために全 力を尽くし、トップグループの後方につけると、そ のまま7位でチェッカーフラッグを受けた。

マシンセットをアジャストして臨んだレース2。 オープニングラップのデグナーカーブで転倒が あり赤旗中断。13周から3周減算され10周で レース2は争われることになった。レース2でも小 山は、トップグループの後方につけていた。ペー ス自体は、それほど速くなかったため、ついて行 くことはできたのだが、他車に対して仕掛けて行 くことができず、他の選手のミスを待つのみだっ た。予想以上に厳しいレースとなったが、その中 で得ることもあっただけに、次戦での巻き返しを 狙う。

2018 アジアロードレース選手権第3戦日本

鈴鹿サーキット SS600クラス

6月2日(土)予選:12番手(2分13秒940)

RACE1:7位 晴れ 路面:ドライ

3日(日) RACE2:10位 晴れ 路面:ドライ

小山知良 コメント

 「レース1から前戦オーストラリアのセットに戻したところ、予選 までよりは、よくなりましたが、レースは厳しかったですね。仕 掛けられるチャンスは、なかったですし、相手のミスを待つだ けでした。その中でもサスペンションの方向性が見えて来まし たし、着実に前進できたと思います。次戦インドラウンドは Honda勢にチャンスがあるので、いい結果を出せるようにして 行こうと思っています。現地まで来てくださった方を始め、多く の応援ありがとうございました。引き続き応援よろしくお願いい たします」



2018 アジアロードレース選手権第4戦インド

マドラスモーターレーストラック SS600クラス

8月4日(土)予選:2番手(1分40秒687)                    RACE1:5位 晴れ 路面:ドライ     

5日(日) RACE2:2位 晴れ 路面:ドライ

小山知良 コメント

「レースウイークの流れはよかったと思います。暑くて路面も荒 れていたので体力的に厳しいレースでしたが、鈴鹿8耐に向け て身体を作っていたのでフィジカル面は、全く問題ありません でした。最高のスタッフがいいバイクに仕上げてくれたおかげ で表彰台に立つことができました。次戦のインドネシアは地元 勢が速いと思いますが、また表彰台に上がることができるよう に攻めて行きたいですね」

AARC Round4 インド


いい波に乗ったインドラウンド

鈴鹿8耐を終え、すぐにインドに飛んだ小山。アジア ロードレース選手権第4戦に参戦するためだ。マドラ スモーターレーストラックは、昨年走っているが、 AP250クラス。600では、2013年に走ったことはあ るものの、当時は溝付きのスポーツタイヤだったため 今回が初めて走るようなもの。実際、コースを思い出 しながら走ってみると250とは、全く違っていた。た だ、鈴鹿8耐マシンからの乗り換えは、スムーズに行 き、逆に600を扱うのにプラスになっている部分も あった。  初日のプラクティスから順調にマシンセットは進み、 土曜の公式予選では、チームメイトのザクワン選手と 連携し、一発タイムもうまく決まり、一時は、1-2につ けていたが、セッション終盤に逆転されてしまう。それ でも予選は2番手といいフィーリングを得ていた。   レース1は、スタート直前に雨が降ってくるが、その ままレースは進行。好スタートを切った小山は、ホー ルショットを取ったものの、かなり路面が濡れていた ため慎重に行こうとアクセルをやや緩めたところポジ ションを落としてしまう。雨はすぐに止んでいたが ホームストレートから4コーナーまでが、かなり濡れて いる状態だった。小山は、まだまだレースは始まった ばかりと心を落ち着かせる。路面は、すぐに乾いて行 き、フィーリングもよかったが、アドバンテージがあっ た2、3コーナーでイエローフラッグが長い間、出され ており、なかなかポジションを上げて行くことができ なかった。そうしているうちに後方からも追いついて 来たライダーもいたためトップグループは大きな集 団となる。様子を見ながら終盤にしかけようと思って いた小山だったが、最終ラップに接触があり、思うよ うにポジションを上げられず5位でフィニッシュ。   レース2に向けてレース1の反省を生かしセットを 変更。朝のウォームアップ走行では、ユーズドタイヤ で確認したところいい感触があったが、レース2がス タートすると新品タイヤでは、うまく機能しなかった。 またもホールショットを奪ったが、そのアジャストを 行っている間にウエスト選手が逃げて行く。ライディ ングで修正した小山は、2位争いを繰り広げ、体力的 に厳しい中、終盤にスパート。最終ラップに2位に上 がり、そのままチェッカーフラッグを受けた。